2015年通常国会で成立した「国家戦略特別区域法及び構造改革特別区域法の一部を改正する法律」により,資格取得後3年間は当該自治体内のみで保育士として働くことができ,4年目以降は全国で働くことができる「地域限定保育士(正式名称:国家戦略特別区域限定保育士)」となるための試験制度が新たに創設された。
「地域限定保育士試験」は,8月に全国で実施される保育士試験に加えて,2015年度の2回目の試験と位置づけられる。
<試験日程>
・地域限定保育士筆記試験:2015年10月24日(土),25日(日)
・地域限定保育士実技試験:2015年12月13日(日)
<地域限定保育士試験実施自治体>
・神奈川県・大阪府・沖縄県・千葉県(対象地域:成田市)
保育士は魅力のある職業であるのにもかかわらず,不足の最大の原因は待遇の悪さである。約60万人もいる潜在保育士がその証明であり、今の保育士環境の改善を放置して,試験の回数を増やし,保育士資格取得者数を増やしても,保育士確保につながるとは考えにくいと思う。現業の保育士の待遇を大幅に改善すれば解消する問題であることは明らかであるのに…。
さらに笑うに笑えないのは,「地域限定保育士試験」の実施自治体に待機児童数や保育士試験受験生が最も多い東京都がなっていないところである。
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